岡山県浅口郡鴨方町は、麺作りに適した気候と北部に連なる阿部山・竹林寺山系から流れる清流と、その水力による水車、さらに周辺一帯で収穫される良質の小麦、瀬戸内海の塩などといった風土と原料に恵まれたことから全国に名を馳せる一大産地となりました。
麺がわが国へ伝えられて200年ほどのちの9世紀頃にはすでに、"吉備の国に麦切と称して広く分布し..."と、この地方で麺づくりがおこなわれていたことが書き残されています。
産地とはいえ、はじめの頃は、農業暇期である冬の農家の副業の色合いの濃かった手延べ麺づくりもしだいに麺づくりを専業にする人たちが現れるようになり、明治の終わり頃になると品質の優れた"備中の麺"の名を全国に高めて行きました。
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